2009年10月8日(Thu) 懺悔のお遍路さん?

妻が心月院の駐車場に車を停めていると、右後ろのタイヤのあたりから突然“ゴツン”という異音が。振り返ると見知らぬ人の見知らぬ車がキス。わが愛車ブレビーちゃん(ブレビスのこと)は見るも無残なエクボちゃんになってしまいました。相手の方はけやき台の方の上品な方で、紳士的(女性だから淑女的か)な対応で100%非を認め、動転する妻に代わって、警察や保険会社にも迅速に<strong>“ほんの少しかすり傷がついた程度です。”</strong>と的確、正確に連絡し、対処してくれたそうです。(ただし、私には、ほんの少しの傷には見えないケド。けっこうベコッっていってるケド。)でも、前向きな妻は、すぐに立ち直る。保険会社が代車代をカバーしてくれるそうで、それならミニバンを借りて車中泊の旅に出ようと、子供達と盛り上がっています。子供が増えたから、お父さんだけ外でテント泊になりそうなんだけど、シルバーウイークに一人でアメリカに行ってきた私には“ハイ”という選択肢しかございません。覚悟して迎えた週末です。土曜日の夕方になっても長女の学校の宿題が済んでなかったため、土曜の夜に出かける事ができませんでした。子供達には“車の中で泊まれなくて残念だろうけど、学生の本分は勉強。まず学業を優先すべし。お父さんもテントで泊まれないのは残念でしょうがないが、やむを得ない。落ち着いてしっかり宿題をやりなさい。”と言っておいた。この寒いのにテントなんかで泊まったら、数年前から愛用しているユニクロのエアテックの上にダウン着込んでも凍死するぞ。長女のおかげで命拾いした。という訳で、名付けて、“四国への日帰り旅行、高速代1000円、橋は別料金、それでも、自民党ありがとう、また会うことがあるかしら?”ツアーに出発!

懺悔のお遍路さん?

四国まで行ってしまえ!

休みには、奈良の鹿に餌をやって神社仏閣を見たいという妻。元サーファーの私は、この年になっても。角松聞きながらロードスターで海岸線をドライブするのが一番。学生時代にタイムスリップだ!今回は、妻に“四国には、ほら、お遍路さんとか行くお寺がぎょうさんあるから、四国に行ってみよ!”と心にも無いこと言っておいて、あわよくば徳島の南部にあるサーフポイントまで足を伸ばす作戦です。

懺悔のお遍路さん?

大谷焼って知ってる?

陶芸体験やら皿の絵付けやらに異常に興味を示す我が家の女子達は本当にタチが悪い。その点、我が長男はさすが日本男子。“皿の絵付けとか興味あるか?”と聞くと、フッと笑って遠くを見つめ、返事すらしない。妻に、“長男はそんなん興味が無いって言うてるで。男の子は海とか見に行きたいんちゃうやろか?”と言うと、“1歳半に返事ができますかいな。”と怒られた。しょうがない、寄ってみよう。でも、良く見ると看板にテレビチャンピオンの文字が・・・。私も興味が湧いてきました。

懺悔のお遍路さん?

話込んでしまいました。

三田っていう立杭焼の近くの町から来ましたと話すと、チャンピオンの森さんは色々話をしてくれました。テレビチャンピオンで陶芸をやったのは1回だけなんですって。優勝してから、道場破りみたいなオヤジが突然やって来たりした話や、焼き物はセラミックだからかなり収縮する話を聞きました。歯科でもオールセラミッククラウンを使うので、収縮や応力の話に異常に反応する私に“ビデをも見てみるか?”と言ってくれたのですが、まだ旅行の続きがあるのでと、お断りしました。でも、また尺八じゃなく二尺の水連鉢買いに来ますね。

懺悔のお遍路さん?

お昼は道の駅で。

ファミマで買ったおにぎりやパンと、ドイツの館の隣の道の駅で買ったドイツパンやソーセージを車の中で食べました。シートをフラットにしてやると子供達は大喜びです。隣に立派なキャンピングカーが止まったので話かけてみると、北海道から舞鶴までフェリーで来て1カ月かけて四十八か所回るんですとのことでした。羨ましいなァ。歯医者は2連休すら滅多にないのです。<br><br><br><br><br>

懺悔のお遍路さん?

次は藍染体験らしい・・・。

女性陣が次に向かったのは藍染体験。まったく女っていう動物は何でこういった物が好きなんだ?モタモタしてたらサーフィンのワールドカップが開催された海岸に行けなくなっちゃう。“たった20分ですから。”という妻の言葉に負けて長男と二人で車の中で待機することにしました。入場料はたった300円ですが、全く興味が無い私は車の中でFM聞いてるほうが楽しいので。

懺悔のお遍路さん?

2時間後・・・。

20分という事だったのに、女性陣が出てきたのは2時間後だった。藍染体験が始まるまで20分で、その後は終わるまでという事だったらしい。すっかり騙されてしまいました。まあ、凄く楽しかったようなので、私も満足です。<br><br><br>

懺悔のお遍路さん?

しょうがないから近くの海で楽しむぞ。

時間がなくなったので、鳴門渦潮見物に切り替える事に。遊覧船乗り場に車を走らせると、乗り場の突き当たりのT字路に大型船左、小型船右と書いてある。迷わず小型船をチョイス!これが大正解でした。4時半が最終で滑り込みセーフでした。ちなみに大潮の満潮か干潮の時間前後がベストらしい。たまたま今回はベストの条件で、これもラッキーでした。

懺悔のお遍路さん?

小型船ならでは。

大型観光船は何百人も乗れるらしいが、デカイので上の方から渦潮を見るだけだ。その点小型船は渦潮のすぐそばまで行ってくれるうえに、目の前で回っているぞ。甲板あ(というような立派なもんじゃないけど)の上ではあちこちから歓声が上がって、迫力満点。ジェットコースターで一緒になったお客さんみたいで、連帯感ありありでした。

懺悔のお遍路さん?

楽しかった。

ガラス張りの渦潮観光スポットがありますが、せこい話をすると駐車場だけで450円もするし、はるか彼方から見るだけのようです。こっちはちょっと高いけど(大人1300円位だった。)ずっとこの方が子供は喜びますよ。もちろん親も楽しい。こちらのスタッフの方に、地元の人も愛用するような食事処を聞いて、そちらで夕食を食べることにしました。(子供が小さく、あまり体力が無いので、そろそろ帰らないといけません。今日は市内の居酒屋へ戻る時間は無いようです。)

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船からの風景(1)

小型船ならではのランナバウトをしてくれるので、スピード感があって楽しい。こんな感じで橋を下から見る事が出来ますよ。<br><br><br><br><br><br><br><br>

懺悔のお遍路さん?

船からの風景(2)

夕方最終便だとこの様なサンセットのおまけも付いてきます。家族旅行なのでロマンチックではないですが、若いカップルはいい雰囲気でした。お幸せに。

懺悔のお遍路さん?

こちらで夕食を戴きました。

教えてもらった食事処はちょっと濃いめの味付けでしたが、価格も良心的で悪くなかった。何より旅先でのコミニュケーションで変化してゆく旅行というのが楽しく、いい思い出になります。ちなみに先ほどの観光船も、ある売店のおばあさんに出航時間を聞いたら”最終便がもうすぐ出てしまう。電話してあなた達を待ってもらうように言っておくから、すぐに行きなさい。”と言ってくれて間に合ったんです。話しかけていなかったら、こんなに素晴らしい旅にはならなかったと思います。旅先での人との出会い、人の優しさに感謝です。

懺悔のお遍路さん?

田舎の味でしたが、大満足です。

このボリュームに圧倒されました。子供の残り物まで夫婦で平らげて(残したらもったいないし、失礼にあたりますからね。)、死にそうになりました。満足。

懺悔のお遍路さん?

後ろからいびきの4重奏が聞こえてきます。

徳島から三田までは高速であっという間です。飛ばさずに走って1時間15分くらいかな。帰りは山陽道をさけて阪神高速北神戸線に入るのが<strong>渋滞に一切ひっかからずに</strong>帰ってくるポイントです。そうすれば三田までならゴールデンウィークでもスイスイ帰れます。(大阪の方は抜け道が無いと思うので、お気の毒ですが頑張って下さい。)三田は便利で空気もきれいし。本当に良いところですよ。

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